CAAのWang Dongling教授、展覧会「墨。空間。時間。」をスティーブン・ホーキング教授に触発されてケンブリッジ大学で開催

ロンドン、2023年5月29日 /PRNewswire/ -- 世界的な書家であり、中国美術学院の教授でもあるWang Dongling氏の展覧会「墨。空間。時間。」が、5月25日から8月27日までケンブリッジ大学で開催されています。本展では、スティーブン・ホーキング博士に影響を受けたアーティストの、モニュメントのような現代中国書道作品をご紹介しています。

Wang Dongling氏は、中国書道の最高の指導者の一人として広く知られています。彼の作品は、大英博物館、ヴィクトリア＆アルバート博物館、メトロポリタン美術館（ニューヨーク）など、いくつかのパブリックコレクションに含まれています。

今回発表された作品は、Wang氏が提唱する新しい書体「乱書（Luanshu）」で書かれており、「混沌の書（Chaos script）」、「草書（Entangled writing）」とも訳されています。乱書は、読みやすさよりも、書くときの身振りや感覚を重要視しています。Wang氏の乱書は自由でダイナミックな曲線や線で描かれ、従来の表現体系に基づいていますが、それに縛られていません。

「墨。空間。時間。」において、Wang氏は伝説的な道教哲学者である老子の「道徳経」と、ケンブリッジの理論物理学者であり宇宙論者であるスティーブン・ホーキング博士の著作を参考にし、そのどちらも宇宙、空間、時間の性質を追及しています。Wang Dongling氏の手によって、文章は意味をなさなくなり、それによって本来の意味を超えてしまうのです。しかし、その行間には、言葉の持つ宇宙的な力、変容の力に対する深い自覚があります。彼の作品は、時代を超えた知的探求の先駆者であり、思想の永続的な影響力を表現しています。

中国美術学院のGao Shiming学長は、Wang氏の乱書はバルザックの比喩の中国的な反響と言えると述べています。彼の作品には、秩序と混沌、無境界と無常、多極化と無極化の間の弁証法を感じ取ることができるのです。乱書の方法は、スティーブン・ホーキング博士の著作に示されたビッグバンの原始的な混乱に反応しているようです。

また、乱書の他にも、ケンブリッジに関連する文学作品の筆跡をアクリル絵の具で表現した作品も展示されました。一方、Wang氏はケンブリッジで現代書道芸術に関する講義を行い、書道の書き方に関するワークショップを主宰しました。

Wang氏自身は次のように述べています。「この機会に、アートという世界共通の言語を利用して、中国とイギリスの交流を促進したいと思います。」

展示会場： Downing College, Cambridge CB2 1DQ