世界の自動車産業の変革 ソフトウェアが定義するクルマにシフト
ロンドン、, 2023年2月10日 /PRNewswire/ -- フォーチュン500社のグローバルテクノロジーサービス大手DXCテクノロジー(NYSE: DXC)は、自動車産業が今後5年間で私たちとクルマとの関係を再構築する5つのトレンドを予測しました。
ソフトウェアが定義するクルマは、設計、製造、使用、サービスなど、自動車業界のあらゆる側面を変革しています。 ユーザーと自動車産業を構成するパートナーやサービスなどの裾野の広いエコシステムとの関係も大きく変わりつつあります。 自動車用ソフトウェアとプラットフォーム主導のビジネスモデルを専門とするDXCとルクソフト(Luxoft:DXC傘下)は、これら5つのトレンドが加速している証拠を捉えています。
1. 自動車に搭載されるソフトウェアは、そのロゴと同じくらい重要
未来の自動車は、ソフトウェアによってその特徴や機能が制御されるソフトウェア定義の車両(SDV)になるでしょう。
「SDVは物理的な特性よりも、ユーザーエクスペリエンスで知られるようになるでしょう。 DXCテクノロジーのロボット運転提供部門グローバルリーダーのマティアス・ブハマーは、次のように述べています。「ソフトウェアによって自動車メーカーと顧客が直接つながり、プラットフォーム主導型の自動車ビジネスが実現し、自動車を通じて顧客にパーソナライズされたサービスをシームレスに提供できるようになるでしょう。
このデータ交換は、1台の自動車とそのメーカーに限定されるものではありません。 何百万台もの自動車から得られる「クラウドデータ」を活用することで、自動車のエコシステム全体において、よりインテリジェントなモビリティサービスを提供することができるのです。 例えば、Gaia-X 4 Future Mobilityは、ユーザー、サービスプロバイダー、メーカー、サプライヤー間の緊密な相互接続を可能にするために欧州で行われている取組みです。 アプリケーションには、スマート交通インフラ、車両ライフサイクル管理、自動運転車のためのデジタルツインなどがあります。
2. 自動車は自己更新し、オンデマンドでアップグレードする
自動車がますますソフトウェアで定義され、ウェブに接続されるようになると、自己修復、自己再生、自己更新の能力が高まります。
私たちの携帯電話のソフトウェアは定期的に更新され、新機能の追加、アプリのダウンロード、アップデート、セキュリティパッチを適用して問題を修正し、デバイスがより便利になっています。 携帯電話のようにダイナミックでインタラクティブなものになるには、まだまだ先のことかもしれませんが、同様の進化を遂げていることは明らかです」とルクソフトの自動運転責任者であるカーステン・ホフメイスターは述べています。
世界のほとんどの自動車メーカーが、ソフトウェアとしてユーザーに提供するオンデマンドサービスの実証実験をしています。 BMWはMy BMWアプリや車両に搭載されたSIMカードを通じてダウンロード可能なアップグレードを提供しています。ボルボは「OTA(Over The Air)」ソフトウェア・アップデートを車両に直接送信して顧客に提供しています。
一部の自動車会社は、ソフトウェアアップグレードの収益化を検討しています。 フォルクスワーゲングループの自動車ソフトウェア会社であるCARIADの最高経営責任者(CEO)は、ブルームバーグとの最近のインタビューで、従量制の自動運転が視野に入る可能性さえ示唆しています。
3. Z世代にとって、車を所有することは過去のものになるかもしれない
私たちの生活や働き方は変化しています。 ハイブリッド勤務により、多くの社員が毎日自動車で通勤する必要性は減少しています。 若い世代の多くがクルマの利便性を求めていますが、一般的に高価で、責任が重く、柔軟性に欠ける従来の所有モデルには抵抗があるのではないでしょうか。 定額制のカーシェアリングやピアツーピアのレンタルサービスを利用することで、必要なときだけ車の購入費を支払うという方法があります。 オンデマンドで遠隔操作できるSDVは、このようなサービスに適しています。
アウディ、レクサス、日産、ポルシェ、ボルボなど、いくつかの自動車メーカーが 車のサブスクリプションモデルを実験しています。 また、多くのサードパーティもサブスクリプションサービスを提供しており、レンタカー会社にとっては、既存のサービスの延長線上にあるサービスです。 Borrowなどのスタートアップ企業は、電気自動車のサブスクリプションを中心にする計画です。
モビリティを合わせたサブスクリプションモデルの革新的な例として、GetTransfer.comがあります。同社は、自動車、ヘリコプター、飛行機など、さまざまな車両のレンタル、貸出し、乗り換えサービスを顧客に提供しています。
4. 故障する前に整備の予約を入れてくれる
ルクソフトの自動車ストラテジストのジョン・マーキンは、「モノのインターネット(IoT)の一部として、自動車に搭載された接続性は、リアルタイムの車両診断を送信するために使用され、ますます高度で便利な予知保全スケジュールを計画するために使用されます」と語ります。
人工知能(AI)を活用した高度な分析からのフィードバックにより、自動車は差し迫った問題を修理工場やディーラー、あるいはメーカーに直接知らせることができるようになります。 診断情報は事前に整備士に共有され、整備士は必要な部品を注文できます。 この技術により、ドライバーは車のメンテナンスの問題を発見する責任を負う必要がなくなり、安全も向上します。
例えば、米国の電気自動車メーカーのリビアン(Rivian)は、自宅での自動車整備を提供していますが、「当社のコネクテッド・ビークル・プラットフォームを通じて、遠くからでも総合的な診断を行うことができる」と述べています。 当社の車載センサーと予測アルゴリズムにより、ほとんどの問題を未然に発見することができます。 ユーザーが問題を感じる前に通知することができます」。
5. 未来の電気自動車は、水素を燃料になるかもしれない
世界の電気自動車(EV)販売台数は急増しています。 世界最大の自動車市場である中国では、すでにEVが市場の21%を占めています。 コンサルティング会社のAutoForecast Solutionsによると、2029年には北米市場の3分の1、世界で生産される自動車の約26%をEVが占めるといます。
とはいえ、EV用バッテリーのコスト上昇、車や部品の待ち時間の長さ、需要増に合わせた充電インフラの拡張の問題などが、すでに導入に影響を与えています。 世界の多くの都市では、公共の充電ポイントでの充電に1時間以上待たされるのが現状です。
しかし、SDVはスマートな走行ルートとエネルギーの最適化により、これらの問題の多くを軽減することができます。
ドイツのシュトゥットガルトにあるDLR車両コンセプト研究所(DLR Institute for Vehicle Concepts in Stuttgart)で行われた水素燃料電池の初期テストでは、タンク容量6.3kgの水素で、およそ100kWhの電力を生成できることがわかりました。 これは、1人暮らしの家庭の平均的な月間消費量に相当します。 クルマのソフトウェア化が進む中、自動車業界における代替燃料のさらなる発展が期待されます。
詳しくは、DXCブログをご覧ください。 クルマとの関係を再構築する5つの自動車トレンド
DXCテクノロジーについて
DXCテクノロジー(NYSE: DXC)は、グローバル企業が極めて重要なシステムと運用を実行するのを支援する一方で、IT を現代化し、データ・アーキテクチャーを最適化し、さらに公共、民間、およびハイブリッドの各クラウド全体にセキュリティと拡張性を保証します。世界の大企業や公共セクターの団体は、DXC を信頼してサービスを有効利用し、IT 資産全体にわたって新しいレベルのパフォーマンス、競争力、および顧客体験を向上させます。お客さまや同僚に優れたサービスを提供する方法について詳しくは、DXC.comをご覧ください。
ルクソフト(Luxoft)について
ルクソフトはDXC Technologyの設計、データ、開発部門であり、ミッションクリティカルなシステム、製品、サービスに対してオーダーメイドのエンドツーエンドの技術ソリューションを提供しています。 当社は、運用、技術、戦略上の複雑な課題を解決し、データを活用した組織づくりを支援しています。 レジリエントなビジネスを構築し、新しいビジネスチャネルと収益源、卓越したユーザー体験、現代の大規模なオペレーションを生み出すことをミッションに掲げています。 詳細については、www.keyloop.comをご覧ください。
DXCとルクソフトは、ルクソフトのデジタルフロントエンド機能とDXCのIT近代化・統合に関する専門知識を組み合わせ、デジタル変革のための差別化された顧客価値提案を提供しています。
Aleksandra Andreasik-Binkowska、DXC Technology、a.andreasikbinkowska@dxc.com
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