ヘアウィッグの製造・販売や理美容サービスを展開するスヴェンソングループ・株式会社スヴェンソンは、2024年9月8日(日)にウィッグサロン「スヴェンソン銀座サロン」をリニューアルオープンした。
今回、舌肥編集部が潜入したリニューアルオープンと同日開催の『スヴェンソン銀座サロン リニューアルオープンイベント』の様子をレポート。イベントでは最新ウィッグや施設の特徴について紹介されるほか、“悩める女性をさらなる美へと導くビフォーアフター企画”として有名ウィッグデザイナー 磯辺館 嘉彦(いそべだて よしひこ)氏と人気ヘアメイクアーティスト 千吉良 恵子(ちぎら けいこ)氏によるスヴェンソン商品のウィッグを使用したパフォーマンスショーが行われた。
『スヴェンソン銀座サロン リニューアルオープンイベント』では、有名ウィッグデザイナー 磯辺館 嘉彦氏と人気ヘアメイクアーティスト 千吉良 恵子氏によるスヴェンソン商品のウィッグを使用した、メイクとヘアスタイリングを掛け合わせたパフォーマンスショーが行われた。マイナス10歳を叶えたいモデルさんがヘアとメイクにより素敵に変わるという、ビフォーアフターをライブで見られるショーとなっている。
まずメイクで変身させるのは、数々の女性誌のビューティー・ファッションページ、化粧関連のアドバイザーなど幅広く活躍されている日本を代表するヘアメイクアップアーティストの千吉良恵子氏。
ベースメイクを終えた状態から、今回の「マイナス10歳若返る」というテーマをもとに、千吉良氏が50〜60代向けの若見えメイクとして各パーツのポイントを解説した。
【1】仕込みのアイシャドウとして、クリームベースのペンシルアイシャドウやアイシャドウベースを指でささっと馴染ませ、アイホールの窪みまでニュアンスカラーのアイシャドウを重ねる。仕込みのアイシャドウによってシャドウが落ちづらくなり、時間が経ってもくすまず持続しやすくなる。窪みにニュアンスカラーをのせることで、くすんだ部分を輝かせるイメージ。
【2】目の際はアイライナーで黒目がちにみせるのがポイント。アイライナーは黒のリキッドで塗った後、ブラウンのペンシルでなぞる。アイラインは7mmくらい目幅より広げ、目尻は上げるのではなく目のエッジのままスーッと伸ばす。まつ毛の間をジグザグと埋めていくのが大事。
【3】締めシャドウとして、アイシャドウの締め色を②のアイラインに被せる。自然な3色のグラデーションがうまれる。近くでみるとナチュラル、遠くでもエッジがみえて華やかに。
【4】下まぶたのアイラインはリキッドのアイブローを使ってまつ毛の際にのせ、フレームに少し強さを出す。アイライナーのブラウンや黒だとちょっと強すぎるので、透け感のあるものを隠しテクニックとして。50〜60代は特に目元がはっきりする。
【5】温かみのある華やかなオレンジのアイシャドウをアイホールに
【6】目頭には明るいハイライトを「く」の字に入れる。イキイキとした印象に。
【7】マスカラは丁寧に目元からスッと美しく伸びるイメージで、根本から押さえるような感覚で。目尻からの3.4本はまつ毛の長さをみせるため縦塗りで1本1本を拾うように、何本かすくい上がるように。下まつ毛は横にジグザグにスッと押さえるイメージで。
【8】ウィッグと眉の色は眉マスカラで色を合わせる。眉毛はペンシル・眉パウダーだけより、毛を染めることでウィッグとのバランスが良くなる。眉マスカラは眉尻から眉頭に逆らうように塗ってから、反対に毛の流れに沿って塗る。
【9】もっとドラマチックにする場合は、目尻1/3にアイシャドウで「く」の字に影を入れる。
また50代・60代のメイクでのトレンドの取り入れ方については、「若い20代の方はトレンドを70〜80%くらい入れた旬のメイクをしてもいいと思うんですけど、50代・60代の方だと流行っているものはスパイス程度に入れるくらいがいいと思う」とコメント。
そしてそれよりも、千吉良氏が一番メイクで大切にしているというのが「ハッピー感」「多幸感」だそう。
どんな世代やテイストの異なるメイクでも、その方が「すごく幸せに見えるメイク」というのをベースに、内側から出る血色感や感情を表現できるのがチークメイクであるといい、千吉良氏もチークだけは毎日塗るとのことで、チークメイクやパーツ位置を上げてみせるメイクについても解説された。
【1】クリームチークとファンデーションを混ぜて使い、好きな色にカスタマイズ。練りチークが難しいという方も自分の肌に馴染みやすい色に。
【2】ニコッと笑った時に頬が高くなる部分に指で塗って、パフでぼかす。自分が感情で嬉しいと思った時にポッと赤くなるところをチークで補うイメージ。パウダーチークをしただけよりも断然1日の持ちがよくなるため、仕込みをチークとして入れる。
【3】マットな質感の仕込みチークの上には、反対にパールの入ったカラーのパウダーチークを重ねる。つけすぎるとメイク度が上がってしまうので、上からさらっと馴染ませるイメージで、ふわっと柔らかく。
【4】顔にエッジを出したい場合は、耳の付け根から顎までのUゾーンに、普段使うファンデーションより2トーン程暗い色のファンデーションをオン。
【5】ハイライトスティックを鼻筋と、頬骨の高い位置に斜め45°くらいに入れ、光の帯をつくる。輪郭をリフトアップしてみせ、顔を動かした時に自分についてくるツヤも再現。
あっという間にメイクがほぼ終わり、残りはヘアスタイリング後の仕上げにオンするリップのみに。
ビフォーの状態と比べてもモデルさんの表情もより明るく、そしてハッピーオーラさえ漂っているように感じた。ウィッグの色や顔のパーツ、肌色とも合わせ、自然な血色感を表現したメイクによって、モデルさんの内側の明るさまで引き出されているようだ。
続いてヘアメイクアップアーティストの千吉良氏から、レディススヴェンソンの製品開発のテクニカルアドバイザーとしても活躍しているウィッグデザイナー 磯辺館 嘉彦氏へとバトンを繋ぎ、ウィッグのカットやスタイリングでヘアスタイルを仕上げていく。
カットといえば、通常の地毛をカットする美容院でも30分以上かかることも普通に多くあるが、磯辺館氏は地毛とウィッグをなんと8分程もの速さで済ませてしまうこともあるんだとか。流行りだけでなく、カットラインの正確さや一人一人に似合わせたスタイリングを考えたカットをそんなスピード感で仕上げられるのはまさに神業である。
そしてこの日のライブパフォーマンスでは、鏡も使わずに、約10分というスピードでカットだけでなくスタイリングまで完成させた。スタイリング後、パフォーマンスのスタート当初とも印象がガラリと変わり、軽やかな動きもくわわったクールなモードスタイルへと変身を遂げた。
メイクの仕上げも出来上がり、ヘア&メイク両方のパフォーマンスが終了。
両者に今回の仕上がりについてポイントを聞くと、ヘアに関して磯辺館氏は「非日常をつくった」とのことで、普段毎日ダウンスタイルで生活をおくっている人がドレスアップしたり、少しイメージと異なるものを着た時にグッと華やかになれるものとして、色やスタイルを考えたようだ。
メイクを担当した千吉良氏は「華やかにした」ことがポイントとのことで、日頃より少し発色の良いリップを選んでマットリップをオーバーにひいたり、簡単に若見えさせる毛に力をつけるというテクニックの1つとしてつけまつげの装着、そしてチークの多幸感やアイラインの根元の隠しライナーなど、全体の素敵なスタイリングに負けない遠目でも華やかにみえるメイクに仕上げたことだという。
そして、モデルさん本人はまだ全くご自身の姿を見られていないということで、最後に初めてアフターの姿を鏡でみると、「もう本当にびっくりです!このまま主人と一緒にジャズバーみたいなお洒落なお店でお食事したりしたいですね。実はもうすぐ66歳になるんですけど、このままお出かけしたいです。すごく嬉しいです。ありがとうございます」と喜びのコメントがあり、会場からも66歳に見えないと驚きの声がたくさん溢れ、マイナス10歳の若返りは大成功という結果になった。
スヴェンソンは創業40周年という節目の年に、伝統と最新のアイテムや情報が交差する銀座からスヴェンソンのフラッグシップショップがリニューアルした。
店内は、“レディススヴェンソンが展開するフラッグシップショップ”という部分を特に意識し、フロアは白を基調とした欧風クラシック調のモールにシャンパンゴールドのアクセントカラーが入り、フロアファンライトウィンドウによる曲線を織り交ぜるなど、やわらかな演出をしているのがポイントとなるのだそう。
またエントランスのラウンジエリアにはカウンセリングルームを設置し、ヘア&メイクやフォトブースとしても楽しめる仕様になっている。
そしてリニューアルした「スヴェンソン銀座サロン」は、内装やデザイン以外に様々なサービスや機器も新たに揃え、施術をよりリラックスできる空間で提供するのも特徴だ。
スヴェンソンサロン初導入となる美容機器「MINIMAL SALON UNIT ONE(ミネラル サロン ユニット ワン)」は、ステップが連動してフルフラットになる作りで、カットからシャンプーまでがこれまでよりもスムーズになる。
また、「スヴェンソン銀座サロン」限定で特別仕様のリラクゼーションルームも用意。
広々としたリラクゼーションルームには快適に過ごせるフルフラットチェア「LUAR(ルアー)」を設置し、ヘッドスパメニュー等の施術を受けることができる。
スヴェンソンの最新シリーズ「ジュエリーカラー」は、かつてウィッグ業界ではなかった脱着式のヘアカラーとしても取り入れることができる。
今回のカラーテーマについて、レディス事業部副事業部長兼製品開発管理部の根岸氏は「ウィッグの色というのは自分の髪に似合わせるというのが主流の使い方だった。磯辺館先生のご提案から、“合わせる”というだけではなく“色をデザインする”、“ボリュームアップ”だけではなく“ヘアピース”を用いて色のバリエーションの面白さやコントロールを楽しめることである」と説明した。
これまでのウィッグでは挑戦できなかったメイクやファッションも、遊びのあるウィッグカラーや人に似合わせるスタイリングによって希望を感じたイベントだった。年齢を重ねるとどうしてもお洒落にも制限が出るものだと思っていたが、新たなウィッグの登場によって、いくつになってもお洒落が楽しいと思える時代も遠くないのではないかという希望を感じた。そして、これから「自分の髪では実現できなかった」お洒落の幅がどれだけ広がるのか楽しみである。
【株式会社スヴェンソン】
https://www.svenson.co.jp/
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